次世代型ETC「ETC2.0」とは?従来型のETCは使えなくなる!?進化したサービスやメリットについて詳しく解説します。
ETCといえば、高速道路の料金を自動で決済できるシステムで、今や高速道路利用者の94%(国土交通省令和4年10月のデータ)が利用しているといわれていますが、その従来のETCよりも更に進化した「ETC2.0」の存在はご存じでしょうか?
ETCの機能は進化していて、カーナビやスマートフォンなどと連動し、料金を自動で決済する以外にもさまざまなサービスを利用できるETCが登場しており、それが「ETC2.0」と呼ばれるものです。
今後はETC2.0の普及がますます広がり、従来型のETC車載器が廃止されるのではといわれています。
この記事では、ETC2.0が従来のETCとどのように違うのかをはじめ、メリットなどを解説します。

ETC2.0とは?
ETC2.0とは、機器名のバージョンカウントが示している通り、従来のETCがバージョンアップした次世代型ETCのことです。
従来、ITSスポットサービスといわれていたもので、全国の高速道路に設置されたITSスポットとETC2.0に対応する車載器やカーナビが、高速かつ大容量(ETCの4倍)のデータを双方向通信することで、さまざまな運転支援サービスを受けることができます。
また、交通が特定の時間や場所に集中するのを減らしたり、事故を未然に防いだり、道路の劣化を緩和することなどが可能になるといわれています。
ETCとETC2.0の違い
大きく異なる点は、高速・大容量通信を用いることで、これまでより広範囲の渋滞情報を取得できるところです。
従来のFM多重方法によるVICS情報は都道府県単位での渋滞情報提供を基本としていましたが、ITSスポットではより広範囲(約1,000km)の渋滞情報提供が可能となりました。
このためETC2.0を利用することで、目的地までの所要時間が短い最適ルートを選べるようになりました。
また、従来のVICSサービスでは、渋滞情報以外には、文字と簡易型図形のみの提供だったのでが、ETC2.0では静止画像の提供も可能となり、前方の渋滞状況や気象状況等を確認できるようになりました。

ETC2.0を導入するメリット
①渋滞回避
迂回路の取得が容易になり、渋滞を回避しやすくなります。
高速道路のサービスエリアやパーキングエリアなどには、最新の渋滞情報や気象情報などを受け取れるITSスポットに対応した駐車スペースがあり、ETC2.0を導入して利用することで、広範囲の交通情報を素早く入手できます。
また、ETC2.0対応のカーナビゲーションがあれば、情報に基づいて最適なルートを選択してくれます。
②一時退出
一定の要件を満たした場合に、一時退出や再進入にかかる料金が同じになります。
高速道路の休憩所が遠い場合、いったん高速道路から退出して道の駅で休憩したくなる場合がありますが、一時退出・再進入に料金がかかるのがデメリットでした。
ETC2.0を導入して一定の時間内に対象の道の駅を利用した場合、一時退出・再進入の料金がかからないサービスが導入されたので、道の駅を気軽に利用しやすくなっています。
③注意喚起
災害が発生した際に、音声による注意喚起を受け取れます。
運転中に災害が発生すると、ETC2.0を通じて注意メッセージが提供されます。
例えば地震が発生した場合は、「地震が発生しましたので速度を落としてください」などの注意喚起を受けることができます。
運転中は振動で地震などの災害に気づきにくいですが、注意喚起を受けることで、災害への素早い対応が可能になります。

今後期待できるサービス
今のところでメリットに感じる点は見受けられないETC2.0。
今後も新しいサービスが増えていく予定です。
では、今後はどのようなサービスを受けられるようになるのでしょうか?
まず、渋滞を避けるルートを選択して走行すると、通行料金が割引されるサービスがあります。
このサービスが実現すれば、高速道路における渋滞の解消に役立つといえるでしょう。
次に、高速道路で一時退出・再進入した場合に、料金を一律にするサービスが予定されているようです。
現状では急用や給油などで一時退出をした場合、再進入をすると料金が発生していまいますが、料金が一律になれば、高速道路をより手軽に利用しやすくなりそうです。
そのほか、民間企業との連携が進めば、ガソリンスタンドや駐車場の料金をETCで決済したり、フェリーに乗船するための車輛確認を簡素化したりなどの、さまざまなサービスも検討されているようです。
まとめ
ETC2.0は料金決済だけでなく、リアルタイムの道路情報をもとに、さまざまな情報サービスを提供してくれます。
ETC2.0の導入が進むと、従来型のETCは使えなくなるのでは?と心配している方も多いのではないでしょうか。
2022年(令和4年)8月時点での普及率(導入率)は28.3%となっていて、当面は従来型のETCが使えなくなるようなことはなさそうです。
ETC2.0の導入拡大には、料金決済システム自体の変更というより、付属サービスの充実という側面が強いようです。
ただし、実はサービスの充実とは関係のないセキュリティの問題で、従来型のETCが近い将来使えなくなる可能性があります。
この機会に、ぜひご自身の車載器を確認してみてはいかがでしょうか?
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●トラックの荷台修理:腐食した荷台の修理について、腐った横ネタの交換方法の解説です。お客様のトラック荷台修理を受け付けています。
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