日本から輸出する時に重要なアフリカ各国の現状・将来と輸入規制について
どんな車でも輸出できるのではありません。製造から3年以内の中古車とかアフリカへの中古車輸出は、国ごとに異なる厳格な輸入規制が存在します。規制はアフリカ各国が自国の産業保護や環境対策などを目的としています。きちんと大使館や国の直轄する機関で、輸出前には各国の情報を詳細に確認する事が必須です。
輸入規制の種類につて
① 年式規制
車両の製造年や初回登録からの経過年数に制限があります。
例: ケニアでは初回登録から8年未満の車両、製造から初回登録までの期間が1年未満であることです。
年式規制の起算方法は「出港日起算」と「到着日起算」があり、輸送期間が長いアフリカでは到着日起算の方がリスクが高いです。
② ハンドル規制
右ハンドル車、または左ハンドル車のみを許可する規制です、最も多い規制です。
アフリカでは右側通行の国が多く、日本からの右ハンドル車に需要があります。
ナイジェリアや南アフリカ共和国では左ハンドル車のみ輸入可能です。
③ 環境規制
排ガス基準など、環境保護に関する規制です。最近は環境問題が重要視されており規制が厳しくなっています。
例えば、ケニアではケニア規格局(KEBS)の排ガス基準に準拠する必要があります。
しかし日本でのDPD・DPFの車両は、排ガス装置をメンテナンスする必要があるためメンテナンスできない国では敬遠されます。
④ 安全・品質規制
路上走行車両検査の基準への適合が求められる場合があります。
検査(PSI)が導入されている。最近は錆び・腐食の激しいトラックは輸出できないなど厳しくなっています。
⑤ 商用目的の輸入禁止
南アフリカ共和国のように、商用または再販目的の中古車輸入を事実上禁止している国もある。
ただし、これらの国へ輸出された中古車が第三国へ再輸出されるケースも存在する。
●ケニアは輸入の年式規制が初回登録から8年未満です。ハンドル規制は右半とるとなっています。
KEBSの排ガス基準に準拠、路上走行車両検査。船積前検査(PSI)が導入されています。
●ナイジェリアは輸入の年式規制が製造から12年以内(バス・トラックは年式不問)です。ハンドル規制は左ハンドル車となっています。
事前貨物申請(Advance Cargo Declaration)が必要です。 SONCAP(標準化機構適合性評価プログラム)の対象です。
●南アフリカ共和国は特定品目以外は輸入禁止です、左ハンドル車以外は禁止であり、商用・再販目的の中古車輸入が事実上禁止されています。
留意事項 規制の変更: アフリカ各国の輸入規則は変更されることがあり、その情報がタイムリーに公開されない場合や、遡って適用されることもあります。
情報収集: 各国の状況を把握し、なかなか難しいですが、信頼できるパートナーを通じて常に最新の情報を入手することが重要です。

アフリカへのトラック輸送ルートとロジスティクスは、船による海上輸送が中心で、目的地や内陸国への最終輸送方法によって複数の選択肢があります。
海上輸送ルート;日本からアフリカへの主な輸出ルートは海上輸送です。
自動車専用船(RORO船):車両を自走で積み降ろしできる船です。効率的で、車両の輸送によく利用されます。
横浜、名古屋、神戸、苅田(福岡県)などからRORO船サービスがあります。
コンテナ船:車両をコンテナに積載して輸送する方法です。車をバラバラにしてコンテナに積んで現地で組み立てる方法の時に使用します。東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、門司、博多などからコンテナ船サービスがあります。
主要な荷揚げ港と内陸輸送:アフリカは広大であり、主な荷揚げ港から内陸国への輸送も重要なロジスティクスの一部です。港からどのようなルートでどのように運ぶかが重要です。
東アフリカ
ケニアのモンバサ港: 東アフリカにおける主要な中古車流通拠点であり、内陸国へのゲートウェイとなっています。
タンザニアのダルエスサラーム港: モンバサ港と同様に、内陸国へのゲートウェイです。
ビィ・フォアード社はダルエスサラーム港からザンビアやマラウイの国境まで、キャリアカーでの中古車輸送サービスを提供しています。これは、従来の自走による輸送での事故や故障のリスクを軽減するためです。
南アフリカ
ダーバン港: ジンバブエ、ボツワナ、ザンビア、ナミビアなどの内陸国へのゲートウェイとなります。
ボツワナへの中古車輸送は、ダーバン港を経由したコンテナ輸送が一般的です。

アフリカにおける物流には、いくつかの課題があります。
インフラの未整備: 満足に整備されていない道路が多く、天候によっては通行が困難になることもあります。
輸送時間の長期化: 海上輸送の遅延や内陸輸送(リードタイム)が長いため、商品供給に時間がかかります。内陸国への輸送は特に影響を受けやすいです。
港湾の混雑と通関の遅延: 港の混雑や税関検査に時間を要し、輸送が遅れることがあります。
規制: 各国の現地の規制による影響を受けることもあります。
対策と取り組みについて
リスク軽減: 輸送中の事故や故障、盗難などのリスクを低減するため、キャリアカーでの輸送サービスが導入されています。
情報共有: 海上ルートの混乱(紅海ルートの迂回など)による運賃高騰や遅延が発生する場合、ロジスティクス事業者は多くの情報を収集し、顧客に最適な輸送方法を提案することで、ビジネスへの影響を最小限に抑える努力をしています。

アフリカの中古車市場では、日本車が高い競争力を持っていますが、他の国からの輸出や、アフリカ現地での自動車産業の育成も進んでいます。
アフリカ市場の競争環境での日本の立ち位置、日本車は優れた耐久性で知られ、アフリカの厳しい道路状況や気候にも耐える強度があります。
故障しにくく、長期間の使用に耐えられる点が評価されています。また、燃費性能の良さや部品の入手しやすさも人気の理由です。
新車に比べて安価で、現地の消費者にとって手頃な選択肢となっています。
人気の車種
トヨタのランドクルーザーやハイエース、日産のエクストレイル、いすゞのビッグホーンなど、走破性の高いSUVや商用車、トラック、バスが特に人気です。
トヨタは南アフリカで44年間シェア1位を維持しています。
他国の参入と競争
中国
アフリカへの中古車輸出を増やし、日本と競合しています。
欧州
ヨーロッパからも多くの中古車がアフリカに輸出されており、主に日本車とは異なる市場、例えば左ハンドル車を必要とする国々で取引されています。
ベルギーやドイツは特に多くの台数を輸出しています。
現地生産の動き
南アフリカやモロッコでは、自動車の現地生産が進展しています。
南アフリカは中古車の輸入規制を強化し、国内での新車生産を奨励しています。
モロッコはアフリカ最大の自動車輸出国であり、国内経済の大きな部分を占めています。
アフリカ市場の動向について、アフリカでは人口増加と経済成長が進み、個人消費が拡大しています。
これにより、自動車への需要も高まっていますが、所得水準の低さから中古車市場が特に重要です。
ケニアは経済成長が堅調で、都市化が進み自動車需要が高まっています。
インターネットやモバイル決済の普及により、日本から直接中古車をオンラインで購入する越境ECが拡大しています。
これにより、中古車売買の透明性向上にもつながっています。
環境と品質への課題があります、排出ガス規制が緩い古い車の流入による環境汚染や、自国産業の発展阻害が課題となっています。
整備不良車両による事故も問題視されており、品質管理や環境インフラ整備の支援が求められています。
今後の市場見通しについて、アフリカの中古車市場は今後も成長が見込まれており、日本車はその高い品質と耐久性から引き続き重要な役割を果たすと予想されます。しかし、現地生産の進展や他国からの参入により、競争は激化するでしょう。
アフリカの自動車市場では、経済成長と人口増加を背景に需要が高まっており、新車販売の低迷とは対照的に、現地生産への投資やEV市場への関心が高まっています。

市場規模の拡大: アフリカの自動車市場は、2024年に205億米ドル規模に達し、2029年には263億米ドルへの成長が予測されます。2024年から2029年までの年平均成長率(CAGR)は5.10%と見込まれています。
新車販売の伸び悩み: アフリカ全体の新車販売台数は、2023年には約105万台で世界シェアのわずか1.1%を占めるに過ぎず、前年比で減少しています。所得水準の低さが主な要因です。
現地生産の推進: 南アフリカやモロッコでは現地での自動車生産が進んでおり、エジプトやアルジェリアでも組み立てが行われています。各国政府は、雇用創出や外貨節約のため、自動車産業の育成に力を入れています。
EV市場への投資
EV市場の成長: アフリカでは、商売目的で車両を使用する人々がコスト削減に敏感なため、電気自動車(EV)への関心が高まっています。
主要なEV: 特に電気バスと電動バイクの普及が先行すると見られており、高い車両価格と充電インフラの課題を解決できる可能性が高いためです。
バッテリー関連の投資: コンゴ民主共和国やザンビアではバッテリー工場建設の動きがあり、米国が後押ししています。モロッコではBMWやルノーがコバルトの調達に関するMoUを締結しています。
EV生産への投資例: 南アフリカでは、電動モビリティ市場への投資機会が増加しています。ドイツのBMWは、2024年から南アフリカでX3モデルを製造するため、ロスリン工場に42億ZAR(約2,509万米ドル)を投資する予定です。
主要生産国と日本企業の動向
南アフリカ: アフリカ最大の生産拠点であり、トヨタ、日産、いすゞなどの日系メーカーが工場を持っています。南アフリカはEUとの貿易協定を活用し、輸出生産による自動車産業振興を図っています。
モロッコ: 欧州への輸出拠点として、ルノーやステランティスといったメーカーを誘致し、インフラ整備を進めています。モロッコは、アフリカ最大の自動車輸出国でもあります。
ケニア: いすゞ東アフリカが唯一100%所有する工場を持つなど、自動車組み立て工場が複数あります。トヨタ、いすゞ、ホンダ、三菱自動車もケニアで生産しています。
日系メーカーの存在感: アフリカ全体で日系自動車メーカーの工場は20カ所あり、南アフリカ、エジプト、ケニアに集中しています。
課題と今後の見通し
インフラ整備: EV普及のためには、充電インフラの整備が不可欠です。アフリカではインフラ改善への投資が進められています。
政府の政策: 各国政府の産業政策や投資優遇策が、自動車産業の成長に大きく影響します。
原材料の供給: 銅、コバルト、ボーキサイト、リチウムなど、最新の自動車に不可欠なアフリカの原材料が、ネットゼロ達成のための新技術に必要とされています。

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