トラックの維持とメンテナンスについて、オレンジの警告灯とは?安全運航とトラック寿命の延長について
トラックのメンテナンスは、安全運行と寿命延長に不可欠であり、法律で義務付けられた「日常点検」と3ヶ月ごとの「定期点検」が柱です。主な点検項目は、タイヤ(空気圧・溝)、ブレーキ、エンジンオイル、バッテリー、灯火類、エアタンクなどです。特にタイヤの亀裂やナットの緩みは事故に直結するため、日頃の確認が重要。
1. 日常点検(必須)
タイヤ: 空気圧、亀裂、損傷、溝の深さ(スリップサインの確認)、ナットの緩み
エンジンルーム: エンジンオイル、冷却水、ファンベルトの張り
その他: ブレーキの効き、灯火装置(ライト・方向指示器)、ウォッシャー液、ワイパー、エアタンクの凝水
2. 法定点検(定期点検)
3ヶ月点検: 事業用トラックや大型車は3ヶ月に1回、約50項目の点検が義務
12ヶ月点検: 1年ごとに約100項目の詳細な点検
3. 重要メンテナンス項目
エンジンオイル・フィルター交換: 5,000km〜10,000kmまたは半年ごとの交換が目安
タイヤ管理: 空気圧は毎月確認し、摩耗限界(一般道1.6mm、高速2.4〜3.2mm)に注意
ホイールナット: 大型車は特に左後輪の緩みに注意し、増し締めを行う。
トラックの維持
トラックを良好なコンディションで使用するためには、定期的に油脂類や消耗パーツの交換を行う必要があります。しかし油脂類や消耗パーツなどの交換を確実に行っていてもエンジンやトランスミッションなどは使用と共に摩耗し経年劣化が進むため、いつかは寿命と呼ばれる使用限度を迎えます。
トラックの寿命を延ばすためには適切なメンテナンスの実施が不可欠ですが、同時にトラック本体から発せられる不具合発生の予兆ともいえる危険信号の早期発見が肝心となります。
メーターパネル内の警告灯の見分け方
トラックから発せられる危険信号は走行中の異音や振動、臭いなどで察知できるものもありますが、非常に多くのセンサー類が搭載される現在のトラックはメーターパネル内の警告灯でトラックの異常を知ることもできます。
メーカーや年式、モデルによって若干の違いがありますが、通常トラックには30種類前後の表示灯や警告灯が装備されています。表示灯はトラックの搭載機能の稼働状況を示すもので警告灯はトラックの基本機能にトラブルが生じた際に点灯しドライバーに警告を行います。
警告灯の点灯色は要注意の状態を示すオレンジ(黄色)と危険を示す赤の2種類で、オレンジは「異常はあるが走行可能」、赤は「走行停止をして対応が必要」を表します。トラックに装備される代表的な警告灯には次に挙げるものが存在します。
・エンジン警告灯:エンジンシステム異常
・油圧警告灯:エンジンオイルの圧力異常
・オーバーヒート警告灯:エンジンの異常加熱時時
・ブレーキ警告灯:ブレーキ系統の異常
・ABS警告灯:ABS装置の異常

オレンジの警告灯点灯でもメンテナンスが必要!
既に紹介したとおりオレンジの警告灯はトラックの基本機能にトラブルが発生することを示すものの、「異常はあるが走行可能」の要注意を表します。
危険を示す赤の警告灯よりも深刻な症状ではないことを表していますが、対処を行わず車両の使用を続けるとトラックの寿命を縮めることになりかねませんので、トラックを長持ちさせるために、オレンジの警告灯が点灯した場合でも適切なメンテナンスを行ってください。
トラックのメンテナンスというと整備工場に持ち込んで行う本格的なメンテナンスをイメージする方がいるかも知れませんが、緩んだパーツの締め直しやバッテリー・ベルト類の確認、エンジンルームの掃除やオイル交換などの日常メンテナンスは難しくありません。
セルフメンテナンスによってトラックに生じた不具合を早期発見できるケースも少なくありませんので、専門家にメンテナンスを任せっきりにするのではなく簡単なことからセルフメンテナンスと行うことをおすすめします。
セルフメンテナンスを行う方法としてパーツの締め直し、搭載パーツの状況確認、油脂類の交換などを紹介しましたが、効果的なものにするためにはポイントを押さえたセルフメンテナンスを行う必要があります。
冷却系のメンテでオーバーヒート回避を!
トラックに発生する車両トラブルの中で比較的多いものとして、冷却装置のトラブルによるオーバーヒートが挙げられます。エンジンが異常加熱するオーバーヒートは発生すると走行が不能となり、最悪の場合はエンジンが駄目になり廃車になる可能性もある深刻なトラブルで、警告灯にもオーバーヒート警告灯が設定されています。
オーバーヒートの発生原因として意外と多いのが冷却水不足によるものですが、セルフメンテナンスで冷却水の量を確認することで冷却水不足によるオーバーヒート発生は回避することが可能です。ラジエーター周辺に水漏れがある場合も冷却水量の監視を行っていれば早期発見が可能です。
また冷却ファンの故障もエンジンをかけてエンジンルームを開けた状態を観察することで発見できるケースもあるので、オーバーヒート防止に役立ちます。ただしエンジン稼働中は回転部品に巻き込まれないように十分注意して観察し、エンジンルーム内に手を入れるなどは絶対に避けて下さい。
オイル系のメンテを怠ると走行不能に!
トラックにとって潤滑・冷却・洗浄機能を持つオイルは、人間にとっての血液のような非常に重要な存在です。エンジンオイルやミッションオイルがトラックに使用する代表的なオイルですが、特にトラックの心臓部であるエンジンに使用するオイルはミッションオイルより交換頻度が高く、エンジンオイル交換は代表的なセルフメンテンナンスの1つだと言えます。
高熱・高圧の劣悪な環境下でエンジンを保護するエンジンオイルはオイル量の確認を行い、少ない場合は追加を行いますが余りにもオイルの減りが早い場合は内部漏れを起こしている可能性もあるので専門家に相談することをおすすめします。
バッテリーのメンテナンスが必要です!
現在はメンテナンスフリーのバッテリーが多くなっていますが、トラックに搭載しているバッテリー上部のキャップが取り外せるタイプであればバッテリーのメンテナンスも可能です。
バッテリー側面にはUPPER LEVEL(アッパーレベル・上限)とLOWER LEVEL(ロウワーレベル・下限)が記されており、上限値と下限値の中に液面がある状態が正常値で下限値に近い場合や下回っている場合はバッテリー液を補充する必要があります。
バッテリーの寿命は使用状況によって異なりますが、一般的には2~3年だと言われておりメンテナンス次第では4年近く使用できるケースも存在します。
バッテリーのコンディションによってトラックの使用限度が影響を受けることはありませんが、交換後すぐにバッテリーの寿命が来てしまう場合は車両の充電機能に問題が考えられるのでバッテリーの寿命から車両トラブルが炙りだせることもあります。
タイヤは消耗品!スリップサインを見逃すな!
トラックのタイヤは走行距離が伸びると共に確実に摩耗する典型的な消耗品の1つに挙げられますが、大型の上に本数が多いため交換には出費がかさむので偏摩耗などの異常摩耗は避けたいものです。
回転運動が安定していればタイヤの偏摩耗を回避できますので、タイヤバランス調整を行うことでタイヤの寿命を延ばすことができます。またタイヤバランスが崩れた状態で走行すると回転がブレてトラックが操作不能となる危険もありますし、振動が操舵系や駆動系にダメージを与えトラックの寿命を縮めることになりかねません。
またスリップサインはタイヤの使用限度を示すものですのでスリップサインの出たタイヤの使用は事故の原因になりかねませんし、車検を通過することもできませんのでタイヤにスリップサインが認められる場合はタイヤ交換の必要があります。
トラックの全荷重・駆動力・制動力を受け止めるタイヤは安全走行に直接影響し、間接的にトラックの寿命にも影響を及ぼしかねない重要なパーツですので点検保守をしっかりと行うことをおすすめします。
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