パッカー車の基礎知識(種類と仕組みを紹介します)
街中でよく目にすることの多いごみ収集車ことパッカー車(塵芥車)ですが、一口にパッカー車と言っても様々な種類があります。
一見するとどれも似たような形をしていますが、投入したごみをどの様に荷箱に送るかによって3種類(プレス式・巻き込み式・ロータリー式)に分類されます。
どのような構造になっているのか、一つずつ解説していきます。
【プレス式(圧縮板式)】
プレスプレートとプッシュプレートの2種類のプレートによりごみを圧縮しかさを減らして積込む方式です。
一度に圧縮できない固いごみの場合、自動的にプレートの位置を変えながら圧縮を繰り返す機能を持った機種もあります。
排出板自動後退機構のあるパッカー車では、排出板とプレスプレートでごみをより圧縮することができます。
ごみを圧縮しながら積み込みますので、より多くのごみを回収できます。
家庭ごみから粗大ごみまで幅広く使えます。
【巻き込み式(回転板式)】
家庭ごみに最適の回転 プレート式でごみや汚水の飛び散りや戻りを少なくするため2枚のプレートで積込む方式です。
回転板及びプッシュプレートに圧力センサによる自動インチング機構が装備されている機種では、ごみのかみこみが発生すると自動で機械が作動し、煩わしい手動操作を減らすことができます。
プレス式に比べると、ごみを圧縮する力が弱いので、収集できるごみの容量が少ないのですが、小枝や小さなごみなどの回収には十分使えます。
家庭ごみの回収や造園屋さんの剪定した草や木の回収などに使われています。
【ロータリー式(荷箱回転式)】
円形のドラムを回転させながら、ごみを巻き込んで積み込む方式です。
連続投入ができ、汚水の飛散が無いなど作業性が良く、回転板などが無いため巻き込まれの危険性がなく大変安全です。
積み込める量がプレス式や巻き込み式に比べて少ないので、運送効率が悪く目にする機会はすくないと思います。
構造はシンプルなので、メンテナンス性の良い塵芥車です。
最近では、環境意識の高まりから、ごみ収集車の仕組みがわかるスケルトンパッカー車を展示用に導入している市町村もあるようです。
ごみが投入されるときの圧縮板の動きや、荷箱の中の様子が分かるようになっているので、動画などを検索してみると面白いかもしれません。