排ガスマフラーの再生、きちんと行っていますか?オーバーヒートしたトラックのエンジンやマフラーを大公開!
仕事で使うトラックは、使い方が荒くなってしまったり、メンテナンスを怠ってしまいがちです。
荷物を載せてエンジンや車体に負荷がかかる状態で走ることの多いトラックは、乗用車以上に日常のメンテナンスが重要です。
走行中にトラックがオーバーヒートしてしまい、使い物にならなくなったトラックが入庫してきたので、まずは状態を確認してみました。
エンジンはかかりましたが、エンジンの音は悪く、音も大きいです。
冷却水の臭いがするので、水漏れがあるようです。
ラジエーターからの水漏れで、いくら水を注いでも漏れてしまうので、この状態でエンジンをかけるとすぐにオーバーヒートしてしまいそうです。
エンジン音の異常は、エキゾーストマニホールドのガスケットがなくなっていました。
また、マフラーが破れていたので、大きな音が出ていたようです。
排ガス浄化マフラーの一部のパイプの部分が折れてしまっています。
純正品だとDPFマフラーごと交換になるので、修理代はかなりの高額になります。
オーバーヒートした際にエンジンの圧が上がって、ガスケットが1枚飛んでしまったようです。
スタッドボルトも2本折れていました。
他のボルトも高熱にさらされて脆く折れやすくなっていました。
ラジエータとインタークーラーの写真です。
冷却水の漏れ止めを試してみましたが、漏れは止まらず、交換が必要です。
マフラーのメッシュの部分は、割と排気漏れしたり折れやすい部分のようで、メッシュ部分の補修キットが市販されています。
排ガスマフラーのフィルター部分等に異常がなければ補修キットを使って安く修理することができます。
オーバーヒートしたトラックのドライバーさんに普段のメンテナンスの状況を確認したところ、排ガスマフラーをきちんと再生していなかったとの事でした。
排ガス浄化装置(DPF)、排ガスマフラーとは、排気ガスに含まれる窒素酸化物等の有害物質を触媒(フィルター)で捕集し、排気ガスを綺麗にするものです。
フィルターに溜まった物質は定期的に燃焼(再生)させないと、フィルターが詰まって使い物にならなくなります。
排ガスマフラーが詰まって排気がうまくできず、エンジンの圧力が上がってオーバーヒートを起こしてしまったのではないかと思います。
メーカーごとに名称はDPD、DPR、DPFなど様々ですが、排ガスマフラーのチェックランプが点灯したら、速やかに安全な場所に停車し、20分間程度燃焼させてください。
燃焼中は白煙が出て、エンジンの回転数が上がります。
燃焼終了後、自然とエンジンの回転数が下がり、ランプが消えたら走行できます。
きちんと燃焼させずに乗ると、エンジンチェックランプが点灯し、コンピューターの制御機能でエンジンが吹かなくなったり、走行できなくなったりしますので、きちんとメンテナンスを行うようにしてください。
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