基礎知識

トラックの最大安定傾斜角・最小回転半径・最大積載量についての基礎知識

トラックの「最大安定傾斜角」「最小回転半径」「最大積載量」についての基礎知識です。

トラックの最大安定傾斜角・最小回転半径・最大積載量についての基礎知識

「最大安定傾斜角」とは?

空車状態のトラックを左右どちらかに傾けた場合に、反対側の車輪の全部が接地面から離れてしまう瞬間の、接地面と水平面がなす角度のことです。

つまり、“空車状態で車両を傾けた時に、転覆(横転)せずに安定していられる最大の角度” ということです。

平ボディなどの一般的なトラックは、左右それぞれの最大安定傾斜角が35度以上の安定性が求められていますが、特定の作業車や重心の高い車両では30度以上が求められています。

クレーン車・高所作業車・レントゲン車・放送宣伝車、などがこれに該当します。

 

なぜ、重要なのか

最大安定傾斜角は、カーブを曲がる際や、路面が傾斜している場所を走行する際 の横転リスクと深く関係しています。

この角度が大きいほど、横転しにくい車両 といえます。

特に、荷物を高く積むことの多いトラックや、多くの人を乗せるバスでは、車両の安定性を確保するための重要な要件となっています。

法律や保安基準で定められており、車両が横転せずに走行できる限界の傾斜角度を示すことで、事故の防止に役立ちます。

 

「最小回転半径」とは?

車両が最小スペースで旋回できる “小回り性” を示す指標。

ハンドルを最大限に切って、低速で旋回した際に、外側の前輪の接地中心が描く円の半径のことです。

この数値が小さいほど小回りが利き、狭い場所でのUターンや車庫入れ、狭い道での運転がしやすくなります。

各メーカーは、車両のカタログに最小回転半径の数値を掲載しています。

ちなみにトラックの最小回転半径は、道路交通法によって最大12m と定められていて、この数値を越える車両は特別な許可が必要になります。

ただし最小回転半径の数値は、実際の走行では車体ボディが外側に飛び出すため、表記の数値よりも大きな軌跡を描きます。

ハンドルの切り具合やタイヤの劣化具合、路面の状態などによっても変わってくるため、あくまでも 目安 として考えましょう。

 

最大積載量とは?

道路交通法で定められた基準の中で、そのトラックの荷台に “安全に積むことができる荷物の最大重量” のことです。

トラックに積める荷物の重さは、車両総重量と車両重量などとの兼ね合いから、車両ごとに決まっています。

最大積載量 = 車両総重量  -(車両重量+乗員分の重さ)
※車両重量とは、荷物や人が乗っていない時のトラックの全体の重さのことです。
※乗員1人あたりの重さは55kgとして計算します。

各重量は、自動車検査証(車検証)に記載されています。

この上限を超えて荷物を積むと「過積載」となり、事故の原因になるだけでなく、処罰の対象にもなります。

 

・大型トラック
大型トラックは法律で「車両総重量」は通常20トン(最大で25トン)と決められていますので、車両重量と乗車定員が決まれば最大積載量が求められます。
平ボディはウィングボディに比べて架装の重量が軽いので、その分荷物を多く積むことができます。

・中型トラック
中型トラックは、4トントラックとも呼ばれています。
4トンまで積載できると考えがちですが、4トンくらいまで積むことができるトラック という意味で、必ずしも4トン積めるわけではありません。
これは、中型トラックの車両総重量が8トン未満になるよう製作されてきた中で、車両重量がクレーンやテールゲートリフターなどの架装によって重くなってしまったことが理由に挙げられます。
現在は法の改正によって、中型トラックの車両総重量は11トン未満までとなってるので、4トン以上の荷物を積めるトラックが製造されています。

・小型トラック
一般的に、小型トラックの積載量は2トン以下、となっています。

 

なぜ最大積載量が重要なのか

・安全確保:最大積載量は、走行中の車両の安定性を保ち、タイヤやブレーキなどにかかる負担を管理するために設定されています。

・道路や橋の保護:過積載は道路や橋を傷める原因にもなるため、インフラを保護する目的もあります。

・法令遵守:最大積載量を守ることは、事業用・自家用にかかわらず、すべてのドライバーに課せられた法律上の義務です。

 

過積載をすると起こりうるトラブルについて

ブレーキの利きが悪くなり、追突事故を起こす恐れがあります。
過積載によって、衝突時の衝撃もその分大きくなることから、重大な事故につながりかねません。
自分だけでなく、他人を負傷させてしまうリスクがあるため、過積載はやめましょう。
過積載は法律に違反している ということを、しっかりと理解することが大切です。

 

過積載の罰則

中型・大型トラックの場合
・過積載の割合が5割未満----------違反点数2点・反則金3万円

・過積載の割合が5割以上10割未満----------違反点数3点・反則金4万円

・過積載の割合が10割以上----------違反点数6点・6ヶ月以下の懲役または10万円以上の罰金

さらに、車両使用停止処分 や 事業停止処分 といった罰則に処される可能性もあります。

過積載をすると、罰則を受けることになる ということを覚えておきましょう。
 

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